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2017年11月15日

給寶寶換奶粉要交替漸進

如何正確給寶寶換奶粉?怎樣給寶寶換奶粉呢?現如今的配方奶粉都會有分階段的不同配方,年輕的新手媽媽認為孩子到了其他階段就必須要更換奶粉,真的是這樣嗎?育兒小編提醒媽媽們,寶寶奶粉不宜過於頻繁的更換哦。



怎樣給寶寶換奶粉



母乳換配方奶粉:嬰兒配方奶粉多以牛奶為基質,經過調整成分比例含量實現“母乳化”。但嬰兒配方奶粉仍然不含可幫助寶寶消化的酵素,故母乳要換成嬰兒配方奶粉時,每次要以一小匙嬰兒配方奶粉的量開始測試。若無不良反應,即可一小匙一小匙逐漸增加至全量,所以寶寶可以同時母乳與嬰兒配方奶粉交替食用而不致有不良反應。



配方奶粉換配方奶粉(品牌或階段):交替漸進方式。先在原奶粉裏添加1/3的新奶粉,若寶寶沒有不良反應即可再更改,原奶粉:新奶粉比例慢慢變為5:5,然後為3:7,這樣循序漸進地自然調整,嬰兒能夠比較容易的接受,最後過渡到完全用新的奶粉取代原來的奶粉。



那麼,為什麼寶寶奶粉不宜頻繁更換呢?



給寶寶換奶粉要交替漸進

寶寶奶粉不宜頻繁更換



爸媽必須在心裏有這樣一個基本的意識:嬰兒是不適合頻繁轉奶的。由於孩子的消化系統發育尚不充分,對於不同食物的消化需要一段時間來適應,因此,家長千萬不要頻繁地更換奶粉。



每種配方奶都有相對應的階段奶粉,因為寶寶的腸胃和消化系統沒有發育好,而各種奶粉配方不一樣,如果換了另外一種奶粉,寶寶又要去重新適應,這樣容易引起寶寶拉肚子。轉奶要循序漸進,不要過於心急,整個過程可歷時一至兩個星期,要讓寶寶有個適應的過程。家長要注意觀察,如果寶寶沒有不良反應,才可以增加,如果不能適應,就要緩慢改變。



寶寶喝鮮奶會有什麼危害



第一,鮮奶中某些營養成分不易被吸收。比如,鮮奶中含量較高的磷,會影響鈣的吸收,而高含量的酪蛋白,遇到胃酸後容易凝結成塊,不易被胃腸道吸收。



第二,鮮奶中的乳糖主要是α型乳糖,會抑制雙歧桿菌,並促進大腸桿菌的生成,容易誘發嬰兒的胃腸道疾病。同時,鮮奶中的礦物質會加重腎臟負擔,使孩子出現慢性脫水、大便乾燥、上火等症狀。



第三,鮮奶中的脂肪主要是動物性飽和脂肪,會刺激嬰兒柔弱的腸道,使腸道發生慢性隱性失血,引起貧血等病症。



育兒小編溫馨提示:給寶寶換奶粉,一定要遵循循序漸進的方式哦,以免孩子腸道功能出現紊亂!



【推薦閱讀】



爸媽們該如何給寶寶換奶粉



媽媽給寶寶經常換奶粉好嗎

  

Posted by きはらったようす at 21:42Comments(0)育兒

2017年05月09日

むだにしたんだ


「ふざけてるのか?」
 ヴェルヴェットは茶色の目を見開いて、おおげさに無邪気な表情をつくった。「わたしが?」
 シルクはぶつぶつ言いながら廊下へ出ていった。
 ヴェルヴェットは笑って、窓のそばのクッションの山にすわっているセ?ネドラに歩みよった。ガリオンはトル?ホネスを発ってからの数週間で彼女たちふたりがすっかり親密になったのに気づいていた。ポルガラはつねにひとりでいることに満足しきって見える女性だったから、大部分の女性が女同士のつきあいを心から望んでいることが、ガリオンにはよくのみこめていなかった。サディが小さな緑色の蛇に餌《えさ》をやっているあいだ、ふたりはクッションにならんですわり、髪をとかして旅のほこりをはらっていた。
「どうしてあんなにかれをからかうの、リセル?」セ?ネドラが燃えるような髪をくしけずりながらたずねた。
「これでおあいこですのよ」ヴェルヴェットはいたずらっぽくほほえんだ。「わたしが子供だったころ、ケルダーにはいつもさんざんからかわれていましたの。今度はわたしの番ですわ」
「かれをぷりぷりさせるには、なにを言えばいいのかいつもちゃんとわかっているみたいね」
「ケルダーのことは知りぬいていますわ、セ?ネドラ。もう何年も観察してきましたもの。弱点も全部知っているし、どういうところに一番神経をぴりぴりさせるかも知っています」蜂蜜色の髪の娘は目をなごませた。「なにしろ、ドラスニアの伝説的人物でしょう。〈学園〉ではすべての研究がかれの偉業に捧げられているんです。わたしたちはこぞってかれと張り合おうとしますけれど、あの抜群の才覚にかなうものはひとりもいませんわ」
 セ?ネドラは髪をとく手をとめて、思案げにじっと友だちを見つめた。
「なんですの?」ヴェルヴェットが見返した。
「ううん、なんでもないわ」セ?ネドラはふたたび髪をとかしはじめた。
 砂漠の夜はおどろくほど寒かった。空気がからからに乾燥しているので、昼間の熱波は太陽が沈むと同時に蒸発してしまう。カーシャから夜明けの鋼色の光のなかへ出たとき、ガリオンは本当に体がふるえているのに気づいた。しかし、九時ともなると、焼けつく大陽がアラガの不毛地帯をふたたび炎熱地獄に変えていた。一行は正午近くに砂漠の西のへりにある丘のふもとについて、丘をのぼりはじめ、おかげでそのすさまじい暑さから逃れることができた。
「ラク?ウルガまではどのくらいあるんです?」サディはふたたび先導役をになったタジャクにたずねた。
「一週間ほどだ」
「クトル?マーゴスのこのあたりはじつに広大ですなあ」
「大きな国だからな」
「それになにもないところだ」
「よくまわりを見ればそうでもない」
 サディは物問いたげにタジャクを見た。
「たとえば、あの峰」タジャクは西の空を背景にうかびあがるぎざぎざした岩石地帯を指さした。黒装束のマーゴ人がひとり、馬にまたがってかれらを見ている。
「いつからあそこにいたんでしょう?」サディはきいた。
「一時間前からだ。おまえは上を見るということをしないのか?」
「ニーサでは、わたしどもはいつも地面を見ているんですよ。蛇の民ですから」
「なるほど」
「あの男はあそこでなにをしているんでしょう?」
「おれたちを見張っているのさ。ウルギット王はよそ者の跡をつけさせるのが好きなんだ」
「面倒なことになりやしませんか?」
「おれたちはダガシだぜ、ニーサ人。ほかのマーゴ人がおれたちに面倒をかけるはずがないだろう」
「またとない案内役にめぐまれましたよ、タジャクさん」
 その次の週、一行が馬で通過した地帯は岩だらけで、草木はほんの申し訳程度に生えているだけだった。ガリオンはこの南の地方がいまは夏の終わりであるという意識に慣れるのに苦労した。季節の変わり目はつねに不変だったから、気持ちの上でも、また肉体的にも、この世界の底では季節が逆行しているという考えを受け入れられなかったのだ。
 南へ向かう旅の途中で、ガリオンはすっぽりくるんである剣の柄の上の〈珠〉が、背中で強く左へ動くのを感じた。かれは馬を軽く蹴ってベルガラスのとなりへ行った。「ザンドラマスはここで東へ曲がったんだ」そっと報告した。
 老人はうなずいた。
「足跡を見失いたくない」ガリオンは言った。「ザンドラマスの行き先をサディが読み違えていたら、もう一度正しい道を見つけ出すのに何ヵ月かかるかわからないよ」
「われわれは熊神教のことでさんざん時間を、ガリオン。その埋め合せをせにゃならん。つまり危ない橋は渡らんほうがいいということだ」
「そりゃそうだけど、でもやっぱりここはいちかばちかでやってみるべきだ」
「わしだってそう思うさ。だが、いまのわれわれに選択権があるか?」
 ウルガ半島のごつごつした背骨を進んでいくにつれ、〈西の大海〉から突風がたてつづけに吹いてきた。秋が駆け足で近づいてくるしるしだ。突風は冷たかったが、それに混じる雨はほんのわずかだったから、旅は中断されることなくつづいた。このあたりまでくると、きたない灰色の空を背に峰の頂上を巡回する馬にまたがったマーゴ兵たちの姿がたえず目につくようになった。だが、マーゴ兵たちは慎重にダガシ族とのあいだに距離を置いていた。
 大海の沖合いにぶあつい雲がわきあがった、風の強いある日の正午ごろ、一行は丘の頂上にのぼって、けわしい岩の断崖に抱かれた入り江を見おろした。
「ウルガ湾だ」タジャクが簡潔に言って、鉛色の海を指さした。
 遠くの浜から半島が突き出て、ごつごつした岬で湾への入口を守っている。港はカーヴした岬に抱かれていた。船体の黒い船が点々と浮かぶ港から立ち上がるようにして、かなり大きな町が広がっていた。
「あれがそうですか?」サディがたずねた。  

Posted by きはらったようす at 11:54Comments(0)

2016年12月30日

かれらにはわからな

「東の商人だと主張した男さ。そいつはたくみにヴォードゥ家の信用を得て、ヴォードゥの連中をほめそやしたんだ。そいつがすっかり連中にとりいったときには、ヴォードゥの面々は本気でみずからの王国をきりまわし、残りのトルネドラから独立できると信じちまった。だが物業二按な、ヴァラナはぬけめのない男だぜ。やつはコロダリン王と話をまとめたんだ。まもなくヴォードゥにはミンブレイトの騎士たちがうようよしだして、目にはいるものを手当たりしだいに盗みはじめた」税関員は焼け焦げた建物の一角を指さした。「ほらな? 連中の一団がここにやってきて、建物を荒しまわり、火をつけたんだ」
「ひどい話ですね」シルクは同情した。「その自称商人がだれのために働いていたのか、つきとめた者はいるんですか?」
「トル?ヴォードゥの腰抜けどもがつきとめなかったのは確か公屋貸款だが、おれはやつをこの目で見たとたんにわかったよ」
「ほほう?」
「やつはリヴァ人だ。つまり、すべてはベルガリオン王のさしがねということだな。かれは昔からヴォードゥ家の連中を憎んでいたから、北部トルネドラにおけるかれらの勢力を根絶やしにするためにこの計画を立てたんだ」税関員は陰気に笑った。「しかし、ベルガリオン王もその報いはうけている。かれらは王にセ?ネドラ皇女との結婚を強制したし、皇女はかれの生活をみじめなものにしてるから雀巢奶粉な」
「その男がリヴァ人だとどうしてわかったんです?」シルクは興味ありげにたずねた。
「簡単さ、ラデク。リヴァ人は何千年もリヴァの島で孤立していた。血族結婚が多いせいで、いろんなたぐいの欠陥や奇形が出てきてる」
「そいつは奇形だったんですかい?」
 税関員は首をふった。「おかしかったのは目なんだ。色がまるでなかったんだ――真っ白なんだ」男はみぶるいした。「見るとぞっとしたよ」男は毛布をさらにきつく巻きつけた。「悪いが、ラデク、おれはここにいるとこごえちまう。あったかい建物に戻るとするよ。おまえも友だちも行っていい」そう言うと、税関員はそそくさと暖炉のある建物へひきかえしていった。
「興味をそそられる話じゃないですか?」一行が馬を走らせはじめると、シルクは言った。
 ベルガラスは額にしわをよせていた。「次の問題は、この神出鬼没の白目の男がだれに雇われているかということだ」


「ウルヴォンでしょうか?」ダーニクがほのめかした。「ひょっとするとウルヴォンは北にハラカンをやり、南にナラダスをやったのかもしれませんよ――どちらもできるだけの混乱を引き起こそうとしています」
「かもしれんな」ベルガラスはぶつぶつ言った。「だが、そうではないかもしれん」
「ねえ、ケルダー王子」セ?ネドラが手袋をはめた片手でマントの頭巾をうしろへはらいながら言った。「そうやってぺこぺこへつらったり、鼻水をすすったりしているのはいったいなんのためなの?」
「性格描写だよ、セ?ネドラ」シルクは気取って言った。「ボクトールのラデクはいばりくさったまぬけだったんだ――金持ちであるかぎりはね。貧乏になったいまは、その正反対。それが人間の性《さが》なんだよ」
「でも、ボクトールのラデクなんて人間はいやしないわ」
「もちろんいるさ。たったいま見たじゃないか。ボクトールのラデクは世界中の人々の記憶のなかに存在するんだ。多くの点で、かれはあそこにいたいばった日和見主義者よりも現実的存在なんだ」
「だけど、ラデクはあなたでしょ。あなたがかれをつくっただけじゃない」
「たしかにそうだ。おれはむしろかれを誇りに思ってるよ。かれの存在、かれの素性、かれの全経歴はおおやけの記録に残るしろものなんだ。きみよりかれのほうが本物なんだ」
「そんなのおかしいわ、シルク」セ?ネドラは抗議した。
「それはきみがドラスニア人じゃないからさ、セ?ネドラ」
 数日後、一行はトル?ホネスについた。白い大理石の帝都は凍てつく冬の日差しの中できらめいていた。彫刻をほどこした青銅の門を守る軍団兵たちは、例によってきびきびして、鎧も兜もぴかぴかに磨きこんである。ガリオンとその友人たちがひづめの音高く、大理石舗装の橋を渡って門に近づくと、警備隊の指揮官がセ?ネドラを一目見るなり、敬礼がわりに握りこぶしでぴかぴかの胸当てをたたいた。「皇女さま」指揮官は挨拶した。「おいでになられるとわかっていれば、護衛の者をやらせましたのに」
「いいのよ、指揮官」セ?ネドラはうんざりしたように小さな声で答えた。「部下のひとりを先に宮殿へやって、わたしたちがここにいることを皇帝に知らせてもらえる?」
「ただちにそうします、皇女さま」指揮官はふたたび敬礼すると、わきにどいて一行を通した。
「いいかげんトルネドラの人たちにもきみが結婚していることを忘れないでほしいもんだな」ガリオンはいささか機嫌をそこねてつぶやいた。
「どうかして、ディア?」セ?ネドラがたずねた。
「いまのきみはリヴァの女王なんだということが、いのかい? かれらがきみを〝皇女さま?と呼ぶたびに、ぼくは取り巻きか――従僕かなんかみたいな気分になるよ」
「ちょっと気にしすぎじゃない、ガリオン?」
 ガリオンはにがにがしげにぶつくさ言った。まだ腹の虫がおさまらなかった。
 トル?ホネスの大通りは広く、両側には誇り高いトルネドラの名士たちの家が並んでいた。そうした家々の正面には、円柱や彫像がこれみよがしにところせましと置かれており、通りをいく贅沢な服をきた豪商たちは、値段もつけられないほど高価な宝石で身を飾りたてていた。シルクはかれらを横目で見ながらそばを通りすぎ、自分のみすぼらしいすりきれた服をうらめしげに見下ろしてためいきをついた。
「また性格描写、ラデク?」ポルガラおばさんがたずねた。
「ほんのちょっとだけね」かれは答えた。「もちろん、ラデクもうらやましがるでしょうが、正直なところ、おれもはでな装いが恋しくなってきたんです」
「いったいどうやってそういう架空の人物を使いわけてるの?」  

Posted by きはらったようす at 16:29Comments(0)

2016年11月01日

がドアの前をぶらついてい

 ポルガラはいやに静かにドアをうしろ手にしめると、ゆっくりかれらのほうへ歩いてきた。大理石の床を踏む足音が不吉に大きくひびいた。ポルガラは舞踏室の両側でクッション避孕方法をはがれて並んでいる椅子をながめた。そして、羽毛だらけになっている少年たちをながめた。次の瞬間、いきなり彼女は笑いだした。豊かにひびく温かい声が、からっぽのホールをすみずみまで満たした。
 エランドはポルガラの反応に裏切られたような気分になった。ケヴァとふたりで叱られてもしかたのないことをやったのに、笑っているだけだなんて。叱責も耳の痛い小言もなく、あるのは笑い声ばかり。エランドはこの軽はずみな行為が場ちがいなものだったことを痛感した。本当なら怒居屋再按揭るべきところをポルガラが笑いとばしているのもそのせいなのだ。エランドはちょっとうらめしくなった。無視されることも、叱責のひとつだった。
「ふたりとも、掃除はするんでしょうね?」ポルガラはたずねた。
「もちろんです。レディ?ポルガラ」ケヴァがすかさず断言した。「きれいにしようとしてたところですよ」
「けっこうだわ、殿下」口元をまだぴくぴくさせたまま、ポルガラは言った。「羽毛を一本でも残さないようにね」彼女はきびすをかえすと、かすかな笑いのこだまをひきずったまま無踏室から出ていった。
 そのあと、少年たちには厳重な監視役がついた。露骨に見張られている感じはなかったが、物事が手におえなくなりそうになると、かならずだれかが待ったを生完bb甩頭髮かけにくるのだった。

 一週間ほどすると、ふりつづいていた雨があがって、ぬかるんでいた通りもだいたいきれいになった。エランドとケヴァは絨緞敷きの部屋の床にすわって、積木で要塞をつくっていた。窓のそばのテーブルにはぜいたくな黒のビロードの服をきこなした見違えるようなシルクが腰をおろして、仕事のためにガール?オグ?ナドラクにとどまっていた相棒のヤーブレックからその朝とどいた手紙を注意深く読んでいた。九時ごろ、ひとりの召使いが部屋にはいってきて、ネズミ顔の小男と短い言葉をかわした。シルクはうなずいてたちあがると、遊んでいる少年たちに近づいた。「新鮮な空気を吸ってくるのはどうだい?」かれはたずねた。
「行きます」エランドは立ちあがった。
「きみはどうだい、いとこのケヴァ?」
「まいります、殿下」
 シルクは笑った。「そんなに堅苦しくしなくちゃならんのか、ケヴァ?」
「母上がいつもただしい言葉づかいをしたほうがいいと言うのです」ケヴァはきまじめに言った。「言い慣れていたほうが助けになるんじゃないでしょうか」
「母上はここにはいないんだぜ」シルクはずるがしこく言った。「だからちょっとぐらいずるをしたって大丈夫さ」
 ケヴァは神経質にあたりを見まわした。「ほんとうにそうしたほうがいいと思いますか?」
「まちがいない。ずるをするのはためになる。ものごとをバランスよく見るのに役立つんだ」
「おじうえはよくずるをするんですか?」
「おれかい?」シルクは笑った。「しょっちゅうさ、ケヴァ。しょっちゅうだ。さあ、マントをとってきて、街へ行ってみよう。諜報部の本部に寄らなくちゃならないんだ。一日きみたちのお守りをおおせつかったからには、きみたちふたりも行ったほうがいいだろう」
 外の空気はひんやりして湿気をふくみ、ボクトールの玉石敷きの通りを行くと、強い風がかれらのマントを脚にまつわりつかせた。ドラスニアの首都は世界の主要な商業中心地のひとつで、街はあらゆる人種の人々でこったがえしていた。ぜいたくなマント姿のトルネドラ人たちが、ひかえめな茶色の服をきたまじめな顔つきのセンダー人たちと街角でしゃべっていた。けばけばしい衣装に宝石をいっぱいつけたドラスニア人たちが革装束のナドラク人と押し問答していたし、商品の詰まった重い荷物をかついだタール人の人足をしたがえて、風の吹きすさぶ通りを闊歩している黒装束のマーゴ人たちさえ何人かいた。言うまでもなく、人足たちは、つねに存在する密偵たちによって慎重に尾行されていた。
「いとしの人目をしのぶボクトールよ」シルクがおおげさに言った。「他人を見たら密偵と思え、だ」
「このひとたちは密偵なの?」ケヴァがおどろいた顔で人々を見ながらたずねた。
「とうぜんだよ、殿下」シルクはまた笑った。「ドラスニアではだれもかれもが密偵なんだ――もしくは密偵になりたがってる。密偵がわれらの国家産業なんだ。知らなかったか?」
「あの――宮殿に密偵がたくさんいるのは知ってたけど、街にもいるなんて知らなかった」
「宮殿にどうして密偵がいるんだい?」エランドは好奇心からたずねた。
 ケヴァは肩をすくめた。「みんなが自分以外の人がなにをしてるか知りたがるんだよ。重要な人物であればあるだけ、おおぜいの密偵に見張られるんだ」
「きみは見張られてるの?」
「知ってるだけで六人がぼくを見張ってるよ。たぶんもうちょっといると思う――それにもちろん、密偵はみんな別の密偵によって密偵されているんだ」
「ずいぶん変わった宮殿だな」エランドはつぶやいた。
 ケヴァは笑った。「一度、ぼくが三つぐらいだったとき、階段の下に隠れ場を見つけて、そこで眠りこんじゃったんだ。とうとう宮殿じゅうの密偵がみんなでぼくをさがすはめになってさ、じっさいの数を知ったらきみはびっくりするよ」
 このとき、シルクがけたたましい笑い声をあげた。「あのときはじっさい大騒ぎだったよ、ケヴァ。王族というのは密偵から身を隠さないことになってるからね、密偵たちのうろたえようといったらなかった。あそこの建物だ」シルクはひっそりとしたわき道に建つ大きな石の倉庫を指さした。
「本部は学園と同じ建物の中にあるんだとずっと思ってた」ケヴァが言った。
「あっちは単なる隠れみのなんだよ、ケヴァ。実務はこっちでやるのさ」
 かれらは倉庫にはいり、箱や包みがうずたかくつまれた洞穴のような部屋をとおりぬけて、小さな目だたないドアにたどりついた。職人風のうわっぱりをきた屈強な体躯の男た。男はシルクにすばやい視線をなげると、一礼してドアをあけた。そのいささかみすぼらしいドアのむこうにあったのは、こうこうと照らされた大きな部屋で、壁ぎわに羊皮紙のちらばったテーブルが十二かそこら並んでいた。各テーブルには四、五人の人々がすわって、目の前の書類を熱心に読んでいた。
「なにをしてるんですか?」エランドは好奇心にかられてたずねた。
「情報を分類してるのさ」シルクが答えた。「世界ではさまざまなことが起きるが、最終的にはそのほとんどはここまで届かない。しかし本当に知りたければ、八方手をつくせば、アレンディアの王がけさ何を食べたかもわかる。われわれのめざす部屋はあっちだ」シルクは部屋のむこうがわにある頑丈そうなドアを示した。
 その部屋は質素で、殺風景ですらあった。テーブルがひとつと椅子が四つ――あるのはそれだけだった。黒ズボンに真珠色の上着をきた男が椅子のひとつにすわって、テーブルについていた。男は古い骨のようにやせこけていて、自国人しかいないこの建物の中にいてさえ、きつく巻かれたバネのようにぴりぴりしていた。「シルク」かれは短くうなずいた。
「ジャヴェリン。おれに用か?」  

Posted by きはらったようす at 12:45Comments(0)

2016年07月28日

さっきみたいな邪魔が入ると

「やつらはわれわれめがけて岩を落とそうとしているのさ」老人は気難しげにベルトを引き上げた。「よし、皆先に行ってくれ。できるだけ早く走るんだぞ」
「でも、おとうさんは大丈夫なの」ポルおばさんが気づかわしげSCOTT 咖啡機開箱に言った。「わかってるとは思うけれどまだ本当の体じゃないんですからね」
「おまえのいうとおりかどうかはこれからわかるさ」老人はぴしゃりと言い返した。「さあ、今すぐ全員ここから出るんだ」かれの口調にはいかなる議論をも拒絶する、断固とした響きがあった。


 一行はただちに切り立った岩をわれがちに駆けおり始めたが、ガリオンだけは一人しんがりを守り、ますます他の者たちから遅れていった。ダーニクにつきそわれた最後の荷馬ががれ[#「がれ」に傍点]場を渡りきり、角を曲がって見えなくなるのと同時にガリオンは立ち優思明止まり、じっと耳をすました。下からはひづめが岩にあたり、あるいは滑る音が聞こえ、上からは岩が峡谷にぶつかり、はね返りながら転がり落ちてくる音がした。その音は刻一刻と近づいてくるようだった。かれのうちにおなじみのうねりと轟音が感じられた。人の頭よりも大きな岩が風を切りながらさっと空中高くはね上がり、安全な方向にそれて崖の足元の岩くずの山めがけて落ちていった。ガリオンは時おり立ち止まっては耳をすましながら、慎重に狭い谷道を登り返していった。
 角を曲がったとたんガリオンの目に、はるか上方で苦しそうに汗を浮かべる祖父の姿がうつった。かれはとっさに老人の視界から身を隠した。だしぬけに先ほどのよりはひとまわり大きな岩が、狭い谷あいの道を大音響とともにもんどり打って落ちてきた。岩は壁にはね返り、川床にあたるたびに空中高く飛び上がった。岩はベルガラスの頭上二十フィートのところでしたたかに何かかたいものにぶつかって宙に舞い上がった。老人が苦しげなうなり声をあげ、いらだたしげな身振りを示すのと同時に、岩は長い弧を描いてすうっと宙を舞い、峡谷を落ちていったかと思うと見えなくなった。
 ガリオンは急いで川床を横切り、岩陰に身を隠しなが優思明ら、祖父の目から見えないことを確かめるかのように時おり振り返ってはさらに数ヤード下った。
 次の岩がもんどり打って落ちてくるのを見たガリオンは〈意志〉を集中させた。タイミングを完壁にあわせなければならないので、かれはじっと物陰から老人の姿を注視していた。そしてベルガラスが片手を上げるのと同時にガリオンは祖父の〈意志〉に自分の〈意志〉を重ねた。それとはわからぬかたちで祖父を助けたかったのだ。
 ベルガラスは岩が回転しながらふもとの平原に落ちていくのを見届けると、くるりと振り向き、厳しい顔で谷あいの道を見下ろした。「さあ、ガリオン」かれの声は冷たかった。「わしの見えるところまで出てこい」
 ガリオンはすごすごと川床の真ん中に出てくると、立ち止まって祖父を見あげた。
「何だっておまえはいつでも言われたことができないんだ」老人の追及はきびしかった。
「ただ手伝おうと思っただけだよ」
「わしがいつおまえに手伝ってほしいと言った? おまえはわしを病人あつかいするのか」
「また別の岩が落ちてくるよ」
「論点をすりかえるんじゃない。だいたいおまえは最近調子に乗りすぎているぞ」
「おじいさん!」ガリオンはあらたな巨岩がもんどり打って谷道を落ちてきて、老人の背中を直撃しようとしているのを見て思わず叫んだ。かれはその岩に〈意志〉を集中させると峡谷の外へ放り投げた。
「どうしようもない愚か者め」老人は不機嫌な声を出した。「何もはるばるプロルグまで投げる必要なぞないわ。いいかげんに自分の能力を見せびらかすのは止めにしたらどうだ」
「つい夢中になってしまったんだ」ガリオンはあやまった。「少し力が入りすぎた」
 老人はうなり声をあげた。「まあ、いい」かれはやや不機嫌そうにつけ加えた。「どうせおまえはここにいるんだしな。ただし自分に飛んでくる岩だけに集中しろ。こちらはひとりで十分だし、かえってバランスを崩してしまうんだ」
「練習しだいでうまくなるさ」
「ついでにおまえはエチケットというものも教えてもらうべきだな」ベルガラスはガリオンの立っている場所までおりてきながら言った。「助けがほしいと言われるまでは手を出すんじゃない。それはたいそう不作法なやり方だぞ、ガリオン」
「また岩が落ちてくるよ」ガリオンはいんぎんな口調で言った。「おじいさんがやるかい? それともぼくが」  

Posted by きはらったようす at 18:22Comments(0)